ADHD/ASD TMS治療60万。学校に内緒で始めた息子への「未来投資」

教育移住ジャーニー

予測通りだった長男の診断結果と、親の最初の決断

私たち家族が「3年後の海外移住」という壮大な目標を掲げ、日々奮闘する中で、長男(中学1年生)のADHD(注意欠陥・多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)の診断が確定しました。

診断に至った「学力と生活の深刻なギャップ」

長男は、学力は高いにもかかわらず、日常生活の困りごとが深刻でした。

  • 忘れ物・紛失の頻発:ほぼ毎週、財布や携帯、重要な学校のプリントを紛失
  • スクの開始・継続・完了の困難:口頭での指示が定着せず、長期的な計画(定期試験の準備など)が困難
  • 周囲からの誤解:学校や塾からは「成績は良いのになぜこんなミスをするのか」「やる気がない」「努力不足」と指摘され続けている

正直なところ、親(私たち家族)の精神的・物理的なサポートは限界に達していました

毎日、持ち物チェックを行い、プリントを管理し、メモ帳を渡しても、それすら紛失してしまうという状況は、「やる気の問題ではない」と強く感じたため、ADHDの専門病院を予約しました。

親の切実な願い:「学校には内緒で治療を」

診断確定後、私たちが下した最初の決断は、「まずは治療で改善を期待したい」という強い思いと、「学校では指摘されていないため、内緒で治療を進めたい」というデリケートな決断でした。

思春期ということもあり、もし学校や友人から変な認識をされたら、彼の自己肯定感を損なってしまうのではないかという懸念があります。

今は「頭はいいのに天然」というキャラで通っています。

ここで診断名が広がることで、学校側から過剰なラベリングをされてしまうのを避けたいのです。

思春期の息子への配慮

学校や友人から変な認識をされたり、過剰なラベリングをされることを避けたい。まずは治療で改善を期待し、周囲の評価改善を目指すというデリケートな決断です。

治療によって徐々に問題行動が減れば、彼が努力しているように見え、周囲からの評価も改善されると信じています。

Chapter 1: 「教育移住」よりも「TMS治療」を優先する理由

環境を変えるより、特性を緩和したい

私たちの最終目標は教育移住です。

海外のインターナショナルスクールなどの環境は、多様な特性を持つ子どもを受け入れる体制が整っているという情報もあります。

しかし、特性を理解しないまま海外の新しい環境に放り込むのは、長男にとって大きなストレスになりかねません。

これは、単に環境を変えるアプローチです。

私たちは、彼の「生きにくさ」を根本的に改善することを最優先したいと考えました。

TMS治療(経頭蓋磁気刺激)を選んだ理由

薬物療法ではなく、高額なTMS(経頭蓋磁気刺激)という治療法を検討しているのには、いくつかの理由があります。

  1. 根本的な改善への期待:海外のパブリッシュされた英文献などをリサーチし、非侵襲性(体への負担が少ない)であることと、治療した効果が不可逆的(悪化しない)であるという点を理解しました 。薬物療法が依存性の不安が残る対処療法に感じるのに対し、TMSは本質的な改善に繋がるのではないかと期待しています。
  2. 安全性と将来性:日本でのADHD適応認可は遅れていますが、他の疾患ではすでに保険適応になっており、数万人の経験者がいます 。安全性は高く、いずれADHDにも適応が広がるだろうと考えています 。
  3. 長男の「治したい」という意思:診断された際、長男自身がドクターの説明を聞き、「自分の困りごとがこれだと分かった。治したいから治療させてほしい」と私に言ってきたことが、最も大きな決定的な理由です 。

Chapter 2: 60万円の「生きづらさ改善費」の捻出

治療30回で60万円以上。「生きづらさ改善費」

ADHD/ASDのTMS治療は、現在保険適応外です。

リサーチした結果、安定した効果を得るには30回以上の治療が必要というエビデンスがあり、その場合の総額の目安は60万円以上となります。

この高額な費用を、家族の資産形成の中でどう位置づけ、どこから捻出するのかが課題でした。

【葛藤】移住資金を「生きづらさ改善費」に充てる決断

資金捻出の現状
  • 治療費は個人の資産から捻出する予定です 。
  • 正直なところ、資産の大半が株式などの投資に回っているため、簡単に使える流動資産は限られていました。
  • いざという時の予期せぬ出費(次男の入院など)に備え、生活や移住計画のための安定資金は確保しておきたいと考えています。
家族の決断:長男の「生きにくさ」が最優先

しかし、長男の「生きにくさ」を改善することは、KL移住やTCGショップ開業よりも優先順位が高いという結論に至りました。

そのため、移住資金の一部(本来はKLでの教育費や株式投資に回す予定だった資金)を、「長男の未来の生きにくさを改善するための先行投資」として充当することを決めました 。

費用を「投資」と捉える意味

もし治療が成功すれば、彼の人生で高校・大学・就職・恋愛など、あらゆる局面で彼が抱える「生きにくさ」が改善され、結果として費用対効果は計り知れないものになるでしょう。

これは、教育移住と同じくらい、長男の未来への最も重要な投資だと判断しました。

Chapter 3: 海外の「特別支援」リサーチはまだしない。親がまず向き合うべき現実

現状が「グレーゾーン」だからこそ、治療を優先

現時点では、海外のインターナショナルスクールにおける特別支援のサポート体制をリサーチする気はありません。

これは、長男が今まで第三者からはグレーゾーンとの指摘を受けたことがなく、友人関係にも問題ない、テストや模試の成績も良いという現状があるからです。

問題は忘れ物や整理整頓などの生活上の困難に集約されています。

まずは日本で専門的な医療を受けられる今、この「生きにくさ」を少しでも早く緩和してあげたい。

彼の長い人生を考えたとき、ここから高校・大学・就職・恋愛と徐々に、このADHDが不利に働くのが目に見えているため、治療による改善に全力を注ぐことが親としての最善の選択だと判断しました。

治療による改善が見られた段階で、「世界で対等に渡り歩ける力」を養うための教育移住計画を再始動させます。

家族で歩む成長記録としての「TMS挑戦」

このTMS治療の検討プロセス、具体的な費用、そして治療開始後の効果の有無を赤裸々に記録することが、私たち家族の「リアルな奮闘記」の一部であり、同じ悩みを持つ親にとって大きな価値になることを願っています。

高額な費用学校に内緒にするという葛藤を乗り越えて、私たちは長男の「改善」を信じて、この挑戦に家族一丸となって取り組みます。

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