米国株売却で30万消えた!?確定申告と社会保険料の壁に挑んだ記録

ビジネスと資産形成
パパ
パパ

ママ、見て!還付金がこんなに返ってくるよ!

私の指示通りにマイナンバーカードをかざし、画面に表示された金額を見て、パパが子供みたいに大喜びしています。長男のTMS治療費の医療費控除。私が書類を整理し、緻密に計算した結果なのですが……。

そんなパパの横で、私は一人、静かにノートパソコンを閉じ、深い、深ーい溜息をついていました。

今回の確定申告。

それは私にとって「外貨を稼ぐ」というキラキラした理想の裏側に潜む、冷酷なまでの「現実」との格闘そのものでした。

10年前の自分を探して。ESPP申告の果てしない孤独

今回の最大の難敵は、かつて働いていた会社のアメリカ株式(ESPP:従業員株式購入プラン)の売却でした。

慣れない英語の明細書と格闘しながら、「購入日は?」「当時の時価は?」「その日の為替レートは?」と、一つずつパズルを埋めていく作業。これだけでも気が遠くなるのに、追い打ちをかけるのが「二重課税」の回避です。

取得時にもすでに税金を払っているから、その証明が必要。でも、それはなんと10年以上も前の話。

私

当時の記録、どこかに残ってないかなぁ……

一縷の望みをかけて税務署まで足を運びましたが、お役所の保管期限はとっくに過ぎていました。結局、自力で断片的な証拠を繋ぎ合わせ、誰が見ても納得できる「説明資料」をイチから作成することに。

この孤独な事務作業の熱量、もはや「片手間の副業」なんて呼べるレベルを完全に超えていました。

画面の中の「30万円」はどこへ消えた?

さらに衝撃だったのが、銀行口座に振り込まれた金額を見た瞬間です。

アメリカの証券会社から送金されたはずの金額が、私の計算よりも「30万円以上」も少なかったんです。ある程度は取られることを分かってましたが…30万円以上という金額は。

衝撃の理由:為替の乖離(※為替レートは例です)
  • 証券会社側: 1ドル154円で計算
  • 日本の銀行側: 1ドル147円程度で換算
  • 結果: その差額がまるまる「銀行の手数料(利益)」として消滅

恐ろしいのは、ここからです。 日本での税金申告は、手元に入っていないその「消えた30万円」も含めた、アメリカ側の明細が基準になるんです。

「外貨を稼ぐって、こういうことなの?」 ある程度、覚悟はしていましたが、手数料や為替レートの想像以上の額にショックというのが本音です。

「戦略的撤退」という、自分を守るための決断

当初の予定では、この株を売ったお金で日本の高配当株を買い、毎月のキャッシュフローを増やすつもりでした。

でも、計算機を叩けば叩くほど、見たくない現実が浮き彫りになります。 無理に今、利益を確定させてしまうと、それに連動して「社会保険料」が跳ね上がってしまう。

「保険料を払うために、必死に仕事を増やすの……?」

それは、私が描いている「家族優先の穏やかなデュアルライフ」とは、正反対の方向でした。

「今は、無理に動かさない。」

子育てが一段落して、いつか法人化を考えるタイミングまで売却は待とう。そう決めた瞬間、なんとなく肩の荷が、ふっと軽くなるのを感じました。

今は「資産を増やす」ことよりも、今のこの穏やかな生活を「維持する」ことの方が、私にはずっと大切だったんだと思います。

ママ任せの家族と、新しく見えてきた景色

パパ
パパ

パパの株の運用も、全部ママにお願いしていい?

還付金の味を占めたのか、調子のいいことを言い出すパパ。 いやいや、自分のことだけで精一杯なのに、そんな余裕はありません(笑)。

でも、家族が「ママに任せておけば、一番いい道を選んでくれる」と信じきっているのは、それだけ私が泥臭い「現実」から逃げずに、一つずつ石を積み上げてきた証拠なのかもしれません。

こうしてお金と日本のルールを徹底的に洗い出したことで、私の頭の中には、新しい芽が顔を出し始めていました。

無理をしてまで海外に固執するより、もう少し自分たちの足元を見つめ直した方がいいんじゃないか。

これまで「マレーシア(JB)一択」だった私の視界が、少しずつ、でも確実に、別の場所へと広がり始めていました。

私

……沖縄、かな

次回は、この心の変化から浮上した「沖縄」という選択肢について、書きますね。

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