古物商は取れたけれど。半年待ちの「PSA鑑定」から考える、私のスモールビジネスの種まき

ビジネスと資産形成

こんにちは、デュアルマムです。

この前は、自分の「理想の働き方」をもう一度本気で見つめ直した結果、毎日の暮らしのゆとりと、未来への仕込みをどっちも両立させるための絶妙なラインが、月「80時間稼働」だった、というお話をしました。

そうやって自分の手で無理やり生み出した5月の余白を使って、私はいくつかの「未来に向けたビジネスの種まき」にエネルギーを注いでいました。

その中の一つが、前々からコツコツと準備を進めていた、TCG(ポケモンカードなど)の海外輸出ビジネスです。

無事に警察署から古物商の許可をいただき、eBayのアカウント登録も完了。 「よし、いよいよスタートラインに立ったぞ!」という段階まで漕ぎ着けたのですが……やっぱり、実際に自分の手足を動かしてみて初めて、「あ、これはこういう仕組みなんだ」って見えてくるリアルな現実や、ちょっとした足踏みポイントってあって。もっと事前に考えて動け!と思う方もいると思いますが、とにかく走り出すのが、私。

今回は、そんな私の新しいスモールビジネスの「実験プロセス」について、包み隠さずお話ししようと思います。

「未開封BOX」から「カード単体+PSA鑑定」への戦略シフト

最初は、シンプルに「未開封のBOX」をそのまま海外に向けて販売しようかなって考えていたんです。箱のまま綺麗な状態であれば、海の向こうの買い手側も、安心してパッと買ってくれるだろうな、なんて思っていたから。

ところが、実際にリサーチの泥沼に潜ってみると、すぐにひとつの大きな壁にぶつかりました。

最近の日本のポケカ市場って、お店で買うときに「シュリンク(外装の透明なビニール)」を剥がされて流通するのが、もう普通になりつつありますよね。でも、海外のマーケットに目を向けると、この「シュリンクがない」というだけで、価値が信じられないくらいガクンと下がってしまうのが現実だったんです。

もちろん、私自身は中身をサーチ(レアカードが入っているかどうかを判別する行為ね)するような不誠実なことは絶対にしません。だけど、顔も見えない海外の買い手側の視点に立ってみたら、どうでしょう。こんな感じですよね?↓

買い手
買い手

これは、高額なカードを抜かれた後の、残りカスのBOXかもしれない…

そんな不安を綺麗さっぱり拭い去ってくれるエビデンス(証拠)は、どこにもないんですよね。

さらに、BOXの仕入れ値、国際送料、それから頑丈に送るための梱包の手間をパソコンの前で冷静に計算してみたら、ある程度の数を一括でどかんと動かさない限り、かかる労力と得られる利益のバランスが全く合わないことにも気づいてしまったんです。

ビジネスは、ボランティアではありません。 利益がギリギリで、ただただ自分の労働力をすり潰すようなものは、ビジネスとして成り立たない。それが、私の絶対的な基準です。

私

だったら、カード単体で、かつ『PSA鑑定』をちゃんと通したものを売る方が、買い手にとっても圧倒的に安心だし、こちらの送料や手間のコストを考えても、利益があるなぁ

そう気づいて、私はサッと戦略を切り替えることにしました。

「半年待ち」の衝撃と、秋葉原での行動

PSAの鑑定料が最近値上がりしている、というのは事前に知っていました。 だけど、「一度カードを出したら、手元に戻ってくるまでに半年もかかる」ということまでは知らなくて、これには正直、「えっ、半年!?」って、自宅のデスクで声を上げてしまいました。

鑑定への出し方も右も左もわからない手探り状態だったので、悩んでいても始まらないと、まずは実際に秋葉原にあるPSAのショップへと足を運んでみることに。

手元にあった20枚以上のカードを大事にバッグに詰めて持ち込み、お店のスタッフさんに確認してみました。でも、やっぱり返ってきた答えは同じ。

店員さん
店員さん

そうですね……今だと、手元に戻るまで半年以上はかかってしまいますね……

一瞬「どうしようかな」と考えましたが、お勧めされたプランのまま、その場で20枚すべての鑑定をお願いすることに決めました。

鑑定料として、おおよそ十数万円の初期投資がドカンと出ていきます。しかも、結果がわかるのは夏がすっかり過ぎ去った頃。 普通なら「夏まで1品も出品できないなんて、どうしよう……」って焦ったり、不安になったりするポイントなのかもしれません。でも、私の場合は、驚くほどフラットにその現実を受け止めていました。

「まあ、夏まで結果が戻ってこないなら、それはそれでいいや。待っている間の数ヶ月、別のやりたいビジネスの種まきに時間を充てればいいだけだしね」と、気持ちを切り替えしました(笑)

今回の20枚のうち、一体どれだけの割合で最高評価の「PSA 10」が取れるのか。
その「打率」のデータを見て初めて、今後このポケカビジネスにどれくらいの予算と力を注いでいくか、ボリュームを決めればいい。 在庫を抱えるビジネスだからこそ、最初から大勝負はせず、まずは小さく実験してリアルなデータを取る。

もしこれで全然ダメで失敗したとしても、失うのは最初の十数万円程度です。大人になってからの「真剣なビジネスの勉強代」として考えれば、決して人生の痛手になるような金額じゃありません。

監査法人と渡り合ってきた過去。だから、決断も切り替えも早い?

なぜ、私がここまで自分のビジネスに対して良い意味で執着せず、淡々と頭を切り替えられるのか。 それは、会社員時代に必死に積み上げてきたキャリアが、今になって私の背中を強く支えてくれているからだと思うんです

ありがたいことに、私はこれまでのキャリアの中で、経営層としてダイナミックなビジネスの現場に携わらせてもらう機会が多くありました。以前、執行役員を務めていた会社では、全国に80店舗以上のショップを展開していたんです。

決算報告書の最終的な責任者でもあった私は、毎月のように監査法人の厳しいお堅いおじさまたちと、シビアな数字の相談を何度も何度も重ねていました。時には、「今期、ここで特別損失(特損)を出すべきか、出さざるべきか」という、会社の運命を左右するような重い判断を下すこともありました。

多くのステークホルダーに影響を与える決断ですから、もちろん最終的には取締役会の決議が必要です。でも、その議決のために、どんなロジックを組み立ててシナリオを用意するか。それは、私の仕事でした。

お店を1店舗出すためにどれだけ多額の資金が動き、それに伴ってどんなリスクが生まれるのか。そのすべてを把握した上で、常に「引くか、進むか」の決断を迫られる環境に、私は身を置いていたんです。

だからこそ、個人でやる小さなスモールビジネスに対しても、「本当にお金のにおい(持続可能な儲かる価値があるかどうか)」がするかどうかを、冷静に嗅ぎ分ける感覚が自然と身についているのだと思います。

利益率のベースはどうなっているか。在庫のリスクはどれくらいか。初期投資と固定費のバランスは崩れていないか。それらをパッと見て、「あ、これ以上は追っちゃダメだな」という引き際を、感情を挟まずにスッと判断できる。

今回のTCG輸出も、私にとってはたくさん用意している「未来の種のひとつ」に過ぎません。 綺麗に芽が出れば水をやって大切に育てればいいし、もし手応えがなければ、サッと土を払って次の新しい種を植えに行けばいい。その実験プロセス自体を、今、フリーランスとして心から楽しめている自分がいます。

次なるタスクは、家庭の「放置できない課題」へ

そんなわけで、TCGビジネスがめでたく(?)「鑑定待ち」という長いお休み期間に入ったことで、私の頭は「よし、次!」とサッと切り替わりました(笑)

実は、この5月のまとまった時間を使って動かしていた「本当のビジネスの仕込み」は、他にもたくさんあるんです。 AI関連の新サービス立ち上げのブレストをしたり、私自身のWebサイトを新しくリニューアルするためにコードをいじったり、これから予定している沖縄での営業活動に向けて、WebサイトのスライドやLINE連携の準備を進めたり……。このあたりの現在進行形のお話も、また追いついた頃にブログで共有させてください。

だけど、この5月には、こうした仕事の仕込みとは別に、どうしても、何が何でも片付けなければならない「家庭の重いタスク」が残っていました。

それが、名古屋にある自宅(今は空き家になっている物件ね)の売却処分です。

日々の忙しさを言い訳に、ずーーっと後回しにしてしまっていました。だけど、建築年数が増えれば増えるほど、物件としての市場価値は残酷なほど下がっていきます。「これ以上先送りにしたら、本当にマズい」。そう危機感を覚えて、ゴールデンウィークのまとまった休みを利用して、一気に動き出すことにしたんです。

ネットで見つけた大手の不動産会社や、地元の不動産屋さんなど、合計4社へ一斉に査定を依頼しました。 そしたら、そこで提示された金額を見て、目玉が飛び出るかと思いました。

なんと、会社によって「2000万円もの差」があったんです。

まったく同じ土地、同じ建物をベースにしているのに、扱う会社や売却の戦略によって、ここまで動く数字が変わるものなのか、と。元・数字を扱う立場としても、めちゃくちゃ興味深々、本当に勉強になる経験でした。

次回は、「AI査定を信じるな? 我が家の特殊物件をGWに4社査定したら『2000万円の差』が出た話」。 不動産売却のリアルなドタバタ劇と、数字の検証プロセスについて感じたことを書く予定です。
よろしくお願いします!

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